元気になりたい。元気になってね。
生きていく上で『元気』でいることを求められる場面が多いこと。
今回お題とする『元気』は体調面ではなくメンタル面のことを指します。
最近なんか元気がでないな。
いつ元気になれるのかな。
そう思われている方の、少しホッと安らぐお話ができたらいいなと思います。
誰よりも自分が『元気』になりたいと考えている
周囲から「早く元気になってね」と言われる状況の場合、誰よりも自分自身が元気になりたいともがいている状況かと思われます。だけど元気になれない。楽しい気分になれない。自分でもなぜこういう状況になっているかわからない。
そんな思考が巡っている状況で言われる「元気になってね」は諸刃の剣。
元気になれるなら既になっている。そうさらに負のサイクルに陥ってしまいます。
うつ病の方に「元気になってね」は禁句と言われるのは、こういう理由があるのだと思います。実際に自分も近い状況になったとき、これはプレッシャーになっていました。緊張している人に「緊張しないでね」というのと一緒です。不眠症の人に「早く寝てね」というのと一緒です。(だからこそお薬というものが存在しているのかもしれませんね)
『元気』になろうとしない
一旦周囲の声に耳をふさぐことができたあとは、まずは今の自分の状態を受け入れることが大事です。ああ、自分は楽しい気分になれないんだな。まだ落ち込んでいる時期なんだな。そう胸に手を当てて受け入れることです。
ただ、そのなかでもやってほしい行動があります。
行動をしてみる
受け入れたあとは行動を起こしてみましょう。
ここでいう行動は「静」の動作でも構いません。(つまり寝るとかぼーっとするとかでも問題ありません)
むしろ楽しい気分になれない、ならばぼーっとしよう。という風に思えたなら、それは何よりも良い行動です。なぜならば、自分の状態を受け入れ、自分が一番求めている行動を起こせているからです。
私の場合は、家にいると鬱々とした気持ちに包まれていたので、毎日外に出ていました。それこそ半年間、家に1日中いた日がないほど出かけていました。
自分のことを優先することが大事
『元気』という状態でない人は、周りに気を遣える余裕がありません。
いいですか。どうせ気が遣えないなら、もう気を遣わなくていいんです。
なによりも、自分が楽しい気分になれる状態を知っていくことが第一です。
周囲に気を遣うのは、その状態になってからでも遅くありません。
もし、それで離れていく人がいるのであれば、それはあなたのことを考えていない人です。
…少し言いすぎましたね。あなたの状態に気付けていない人です。
『元気』ではない状態は隠さなくていい
思い切って「はい!私は今こういう状態です!」と全面に出していいです。
それを隠して、おもてでは超ハッピー!という状態を維持しているのであれば、すぐにやめることをお勧めします。
体と心が分離してしまいます。
心では「元気が出ない」のに、体が「元気」としていると、その時は乗り切れるかもしれませんが、いつかは分離して余計に自分のことがわからなくなってしまいます。
もしその状況を作らざる得ない状況にいるのでしたら、今すぐ離れてほしい。
この状況が続いていくと、心が限界を迎えてしまいます。
いいんです。人生どこかですっごく落ち込んでいる時期があってもいいんです。
それは1日かもしれませんし、数か月続くかもしれません。
ただしここで気を付けてほしいのは、病気なのかそうでないのかしっかりと向き合うことだと思います。そうでない方は、ご自分でわかるはずです。わからない方はお近くの心療内科で受診いただき、お話を聞いて貰うことをお勧めします。
『元気』という状態になったあと
残念ながら一度『元気』をなくしたあなたは、前の状態に戻ることができません。
ですが『元気』という状態になると、五感を取り戻すことができます。
視界が広がり色がつき、好きな音楽を聴くことができて、好きな匂いに包まれたくなり、美味しいものを美味しいと感じて、自分の手が自分のものだとわかるようになります。笑えるようになります。体が飛び跳ねたくなるような感覚にもなります。
自分の『元気』でない状態を受け入れて、向き合った結果、
必ずあなたは新しい成長した自分に出会えると思います。
たまには『元気』を見失ってみてもいいのではないでしょうか。
一度もそういう経験をしたことがない人より、
あなたはよっぽど自分を大事にしている優しい人です。